学習塾ミチビキ

【スタッフのつぶやき vol.35】「わかっている」ことと、「わかろうとする」こと①

 



 


(この記事は平日1日おきに4つに分けてお届けしています。)

 

 

こんにちは!Michibikiゼミの渡辺です。

 

肌寒いながらも、晴れた日には紅葉がキラキラとして美しいですね。外で自然と触れ合い、季節の変化を感じられる時期です。

同時に、学年末に向かうお子さんたちの間でも繊細な変化がさまざまに見えてくる季節かと思います。

前回、心について考える記事では、「心の理論」という、人の行動の背景にある“心の働き”を理解する力について考えました。

そして、「実験や観察でその力を評価すること」と、実際にその力があるかどうかは同じとは言い切れないということでしたね。

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この「心の理解」についてのテーマでは、「こんな時、この子をどうしたら良いか」のその前に、

こんな時、この子の中では何が起こっているのか」という、人間理解の基本的な知識に基づいた情報共有をしていきます。

 

「こうすれば...」というハウツー知識はもちろん役に立ちます。しかし、その方法が、その子に合っているかどうかは、その子の中で何が起こっているかによって違うはずです。

 

心についての基本的な知識を持っていることが、たった一人の「その子」と関わりを築いていく、ふとしたヒントになるはずです。

 

ひとつの方法や場面、あるいは視点や認識では、子どもの力を測りきれない。

前回までの「心の理論」というトピックでは、「他者の心」に気が付く力についてと同時に、そうした力を図る実験や、あるいは学校の学力テストなどは限定的な条件下の環境でもあり、

その子の経験、置かれている状況、感情や認知の働きなど、複数の条件が重なってはじめて、その子の力や可能性が見えてくるということも併せてお伝えしました。

 

▼前回のトピック

michibiki.hatenablog.jp

 


だからこそ、表に出ている行動だけで「できる/できない」を判断すると、本来の力を見落としてしまうこともあります。

 

その子を理解し、よりよいサポートをするためには、目に見える行動の背後にある「心」の働きを多角的に、立体的に考えていくことも大切です。

この“多面的で立体的な見方”は、日々の授業や学級活動、生活の中でのちょっとした関わりにも活かすことができます。

それでは、二つ目のトピックに入っていきましょう。

 

「心の理論」を活用して「判断できる」こと

前回取り上げた「心の理論」とは「人間の行動には、その背景に『心の理論』があること」(さらに、それを考慮できるかどうか)を指す概念でした。

「心の理論」は、他者の意図・感情・信念などを理解するための枠組みです。

 

しかし、「他者の心の存在」に「気づいている」だけでは、実際の対人場面で柔軟に判断したり行動を調整したりすることはできません。

 

その一歩先で、他者の心の存在に気がついた上で、他者の心について理解し解釈しようとする心の働きが必要となります。

そうした心の働きのことを、「メンタライジン」と呼びます。

 

これは、自分や他者の行動について、心の背景や意図を考えながら判断し、必要に応じて自分の行動を変えていく働きです。

 

このメンタライジングの働きでは、

  どんな状況で

  どのように

  どの程度

 

 など、立体的に心を考え、「“過程そのもの”を理解する」ことを含みます。

日常生活で自然に行っている「相手の気持ちを推測する」「場に合わせてふるまう」といった行為も、こうした高度な力に支えられています。

 

そして、それが単に知的にわかるだけでなく、情緒的な共感が同時に働くということが必要になります。

 

そうした働きのことを、「心を、心で考える力」と言うことができるかもしれませんね。

 

次回の記事では、この“心で心を考える力”について、さらに詳しく考えていきます。

 

徐々に寒さが深まってきましたね。みなさま、どうぞ暖かくお過ごしください。


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