学習塾ミチビキ

【スタッフのつぶやき vol.36】「わかっている」ことと、「わかろうとする」こと② 



(この記事は平日1日おきに4つに分けてお届けしています。)

前回の記事はこちらから▶︎

michibiki.hatenablog.jp

 

 

この「心の理解」についてのテーマでは、「こんな時、この子をどうしたら良いか」のその前に、

こんな時、この子の中では何が起こっているのか」という、人間理解の基本的な知識に基づいた情報共有をしていきます。

 

「こうすれば...」というハウツー知識はもちろん役に立ちます。

しかし、その方法が、その子に合っているかどうかは、その子の中で何が起こっているかによって違うはず。

 

心についての基本的な知識を持っていることが、たった一人の「その子」と関わりを築いていく、ふとしたヒントになるかもしれません。

 

 

「心を読む」こと

前回の記事では、心の理論を土台に、自分や他者の心について考える力として、「メンタライジング」という考え方(概念)があることについて紹介しました。

それは日本語で言うならば、「心で、心について考えること」 だと言えるのかもしれません。

 

「わかる」ことと、「わかろうとする」ことの違い

これまで見てきた

・他者の視点に気がつくこと

と、

・その情報を「積極的に読み取って」、自分の理解につなげ、そうすることで感情や行動を調整していくこと

これらは、「同じ」プロセスで行われているというわけではないのです。

 

・表面的な手がかりを受け取れること

・状況や過程を踏まえて、「心の意味」を読み取ること

・そして、そのときに情緒的な共感が働くこと

 

これらのことが揃ってはじめて、「心で心を考える」力が豊かになっていくと考えられます。

そして、ここで大切なのは、“意味”と“共感” です。

 

人と人との間でコミュニケーションをとり、相互に理解し、やりとりをしていくことには、そこで交換される情報の「意味」がお互いの中で機能することが必要です。 

 

そして、人と人の間にある意味がわかるには、「共感」も、一つの大切な鍵となってきます。
つまり、相手の気持ちに対して、自分自身の「経験」を通した「理解」が紐づけられていくことで、他者の言葉や行動の背後には「意味」があるということを理解していくことができます。


人間の心では、「意味」と「共感」が支え合いながら、相互に働くことで、他者の意図や立場を考えた反応や受け答え、行動ができるようになると言えます。

 

メンタライジングーすなわち、心で心を考えることは知的であり、かつ情緒的な働きのようですね。

 

心の機能、脳の機能

こうした意味の理解や共感を支えるのは、脳の「前頭前野」、頭の前側の、特に内側の部分だと考えられています。

 

「脳」やその「機能」というと、少し専門的な領域だと感じられるかもしれません。

 

しかし、私たちの「身体」と「心」は、様々な器官とその機能によって支えられ、日々の小さなことから大きなことまでを行っています。

 

お子さんの行動や様子について、その「心を理解する」ということは、「意思」と「能力」よりも、それを支える「仕組み」と「構造」、そして「機能」から考えていくことではないかと、私は考えています。

(そうした人間の理解は、「神経・生理心理学」などに分類されます。)



次回の記事では、前頭前野の具体的な働きや、子どもたちの応答や行動、学びとどう関係しているのかを、イラストを使いながら噛み砕いて、イメージを広げていきたいと思います。

 

 

夕方からは冷えますが、日中は晴れて、紅葉の輝く美しい日が続いていますね。

 

それでは、今週も暖かく、どうぞご無理なくお過ごしください!


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